チップって何?切削工具の基礎を理解しよう
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切削加工を学び始めると、必ず耳にするのが「チップ」という言葉です。金属加工において、チップは非常に重要な役割を担っていますが、具体的にどのようなものなのか、初心者には少し分かりづらいかもしれません。この記事では、チップとは何か、その種類や用途、交換のタイミングなど、切削工具の基礎として知っておきたいポイントを解説します。
■ チップとは?
チップとは、切削工具の先端に取り付けられる「刃先部分」のことで、切削の実作業を担う重要なパーツです。硬質合金(超硬)などでできており、摩耗したら交換することで工具全体を取り替える必要がなく、経済的かつ効率的です。
■ インサート型と一体型の違い
切削工具には、チップ(インサート)を交換できるタイプと、刃先と本体が一体になっているタイプがあります。インサート型は特にNC旋盤やマシニングセンタなどでよく使われており、交換が簡単で加工の安定性も高いのが特徴です。
■ チップの材質と用途
- 超硬チップ: 鉄やステンレスなどの一般的な金属に対応
- セラミックチップ: 高速切削に強く、耐熱性に優れる
- CBN・ダイヤモンドチップ: 焼入れ鋼や非鉄金属などの高硬度材に対応
それぞれの材質に応じて、切削条件や対象材料が異なるため、加工物に合ったチップ選定が非常に重要です。
■ チップの摩耗と交換タイミング
チップの摩耗が進むと、加工精度が落ちたり工具破損につながることもあります。切削音や切りくずの変化、面粗さの悪化などが交換のサインです。定期的な目視点検と、加工記録による管理が重要です。