工具選びで加工は変わる!材料別おすすめエ具
カテゴリーblog

切削加工では、「どんな材料を削るか」によって最適な工具が変わります。適切な工具選定は、加工精度・工具寿命・コストすべてに影響します。この記事では、代表的な材料別におすすめの工具とその理由を解説します。
■ 炭素鋼・構造用鋼(S45Cなど)
おすすめ工具:
コーティング付き超硬チップ(TiN、TiAlNなど)
理由:
・切削抵抗が高めだが安定加工が可能
・摩耗しにくいコーティングで工具寿命を確保
■ ステンレス鋼(SUS304など)
おすすめ工具:
低摩擦・耐熱性の高いコーティング付き超硬工具(AlTiN系)
理由:
・加工熱が高く、切りくずが巻きつきやすいため
・チップブレーカ付きで切りくず処理を改善
■ アルミニウム合金(A5052など)
おすすめ工具:
鏡面研磨された超硬エンドミルまたは無垢ハイス工具
理由:
・軟らかく切りやすいが、切りくずの溶着に注意
・刃先が鋭利でチッピングしにくい工具が有利
■ 鋳鉄(FC・FCD)
おすすめ工具:
耐摩耗性に優れたチップ交換式工具(CBNやセラミックも可)
理由:
・硬くて脆い材質のため、チッピングしにくい材質が必要
・乾式加工にも対応可能
■ チタン合金・耐熱合金(Ti-6Al-4Vなど)
おすすめ工具:
高剛性・耐熱性に優れた超硬工具(AlCrN系コーティング)
理由:
・難削材で発熱しやすいため、冷却性と工具強度が重要
・加工条件の最適化も不可欠
■ まとめ:
被削材の性質に応じて工具を選ぶことで、加工トラブルを防ぎ、仕上がりやコストも大きく改善できます。「万能な工具」は存在しないからこそ、材料特性に応じた選択が加工現場の差を生み出します。