工具管理の効率化!ツーリング台帳と寿命履歴の活用法
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はじめに
生産現場では、工具の管理効率が加工の安定性やコスト削減に直結します。特に、多品種・多工程にわたる加工では、ツーリング台帳と寿命履歴の管理が不可欠です。本記事では、現場で使えるツーリング台帳の構成と、工具寿命の履歴活用による管理最適化について紹介します。
1. ツーリング台帳とは?
ツーリング台帳とは、工具やホルダー、ツールアッセンブリの情報を一元的に記録・管理する台帳です。
✔ 主な記載項目
- 工具番号/ホルダー番号
- 工具種類(例:エンドミル、ドリル、バイト)
- メーカー/型番/寸法
- 対応機械/主な使用プログラム
- 寿命時間や交換実績の履歴
- 保管場所・在庫数
2. 寿命履歴をどう活かす?
寿命履歴を記録することで、以下のようなメリットがあります:
✔ 寿命の予測が可能
→「このドリルはS45C加工で50個が限界」といった具体的な使用傾向を把握
✔ 異常摩耗の早期発見
→ チップの寿命が突然短くなった場合、機械トラブルや条件不備の兆候かも
✔ 交換タイミングの見える化
→ 使用回数や加工数に基づいた先回り交換ができ、不良品を防止
3. 実用的な管理フォーマット例
◆ ツーリング台帳(一部)
工具No | 工具種別 | メーカー | 型番 | 保管場所 | 使用開始 | 総使用時間 |
T-001 | エンドミル | OSG | AE-2 | ラックA-1 | 2025/6/1 | 120分 |
◆ 寿命履歴表
日付 | 工具No | 被削材 | 条件 | 加工数 | 状態 | 蛯呵 |
6/8 | T-001 | SUS304 | V200 F0.1 | 40個 | フランク摩擦0.3mm | 寿命到達・交換 |
4. デジタル管理でさらに効率アップ
- Excel/Googleスプレッドシートでの共有管理
- 工具管理ソフト(例:Tool Management System)の活用
- CNC連携で使用時間の自動取得も可能に!
まとめ
工具管理は、記録から予測へ進化させることで、ムダを減らし、品質を守り、現場の信頼性を高めます。
ツーリング台帳と寿命履歴は、工具の“健康診断表”として、現場の見える化を進める強力な武器です。