半導体製造装置部品に最適な被削材と工具材質の相性
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半導体製造装置はナノレベルの高精度が要求されるだけでなく、薬品や高温環境に耐える材料が多く使用されます。そのため、部品加工では被削材の特性と工具材質の相性を正しく理解し、最適な組み合わせを選ぶことが重要です。
🔑 半導体製造装置部品に使われる代表的な被削材
被削材 | 特徴 | 主な用途 |
ステンレス鋼(SUS304, SUS316) | 高い耐腐食性 | 流路、バルブ、配管 |
アルミニウム合金 | 軽量・放熱性 | フレーム、筐体 |
高硬度鋼(SKD11など) | 耐摩耗性 | 精密金型、治具 |
ニッケル基合金(インコネル) | 耐熱性・耐酸化性 | 高温領域の部品 |
セラミックス | 高硬度・高耐食性 | 絶縁部材、特殊治具 |
🔑 工具材質の選び方
- 超硬合金 (WC-Co)
多用途で、ステンレスやアルミなど広く対応可能。微細加工にも安定。 - CBN(立方晶窒化ホウ素)
高硬度鋼や耐熱合金の高精度仕上げに適している。 - PCD(多結晶ダイヤモンド)
アルミ合金、非鉄金属、樹脂などの高能率加工に最適。バリ抑制も強み。 - セラミック工具
高温下での耐摩耗性が高く、ニッケル基合金の高速加工に有効。
🔍 適材適所のポイント
✅ アルミはPCDで高能率・高品質
✅ ステンレスやインコネルは超硬・CBNで摩耗抑制
✅ 高硬度鋼はCBN仕上げが最適
✅ セラミックス加工は専用のダイヤモンド工具がベスト
✅ まとめ
半導体製造装置の高精度を支えるためには、被削材の特性に適した工具材質を選ぶことが欠かせません。相性を理解し、最適な組み合わせを採用することで、加工精度とコストの両立が可能になります。