鋳物屋さんから学んだ大切なこと|ものづくりの原点に触れて

カテゴリーblog
この投稿をシェア twitter facebook line

私は金属加工の現場を学ぶ中で、町工場の鋳物屋さんを訪れる機会が何度かありました。その現場で職人さんから学んだ言葉や仕事の姿勢は、技術だけではなく、ものづくりの本質を教えてくれました。

■ 目に見えないところにこそ技術が宿る

鋳物は外からは見えない内部の品質が非常に重要です。職人さんは「中が良くないと後でどんなに磨いてもダメになる」と教えてくれました。表面だけでなく、内部欠陥を出さないための材料管理・溶湯管理・型作りの丁寧さが、鋳物屋さんの誇りでした。

■ 段取り八分、仕事二分

鋳造は一度金属を流してしまえば、やり直しができません。そのため、準備段階での計算や型の確認、溶湯の温度管理など「段取り」が何より大切です。現場では「段取り八分、仕事二分」という言葉が合言葉であり、どんな仕事にも通じる心構えだと感じました。

■ 人の手だからこそできる調整

近年、鋳造技術もデジタル化が進んでいますが、最後の仕上げや微調整は人の感覚に頼る部分が残ります。音や色、手の感触で金属の状態を見極める職人の技は、機械だけでは再現できない熟練の知恵です。

■ ものづくりに大切なのは「人」

鋳物屋さんを通して学んだ一番のことは、どんなに設備が進化しても、最後は人の想いと技術が製品を支えているということです。職人の手と知恵が、品質を守り続ける力になるのだと感じました。

まとめ

鋳物屋さんの現場は、ものづくりの原点そのものです。便利さとスピードが求められる現代だからこそ、手間を惜しまない丁寧な仕事と人の技を大切にしていきたいと改めて思います。

お問合わせはこちら