次世代エンドミル最前線2025 – 注力分野別徹底解説

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1. はじめに:エンドミル加工の高度化と市場背景

  • 超硬合金・高硬度鋼の加工や薄肉・5軸ミーリングの普及により、高精度・高剛性・長寿命が求められる時代へ。
  • エンドミル市場は自動化・精密加工時代に向け、成長中 。

2. 小径・超微細加工分野:日進工具の「マイクロエッジ」

  • 刃先径0.01 mmで“髪の毛に文字が彫れる”精度を実現したマイクロエッジは、電子・通信・医療分野の微細加工の象徴 。
  • 小径工具における剛性・研削精度が進化し、ミクロ世界の安定加工が可能に。

3. 高硬度材・難削材加工:Moldino/三菱のIXシリーズ、MC6100 Superナノテク

  • Moldinoは「IX‑EPDB‑TH3」など、新世代超硬ボールエンドミルで70HRC以上の高硬度鋼の長寿命&高耐欠損性を実現 。
  • 三菱は「MC6100 Superナノテク」により、Al₂O₃結晶の配向制御を強め、耐摩耗性と膜接着性を高次元に強化 。

4. 長寿命・高剛性PVDコーティング:京セラのPR18シリーズ

  • 京セラPR18はPVD「MEGACOAT NANO EX」でナノ多層膜を形成し、鋼・ステン加工で2.5倍寿命を実現。
  • 「黒金バイカラー」塗膜+PMGブレーカーで耐摩耗性と欠損抑制を両立 。

5. 高効率加工:三菱MaterialsのSMART MIRACLEエンドミル

  • 2025年発表のSMART MIRACLEシリーズは、(Al,Cr)N系コーティング+ZERO‑μ表面処理により高速加工域でも高品質&耐久性を確保 。
  • VQ4XLなどライン拡充により多被削材での高能率に対応。

6. 実効性を支える設計思想&CAM連携

  • geometryとフルート不等分設計、芯剛性最適化によるバイブ抑制など、ANCA技術は研削精度と設計の融合を重視()。
  • 5軸CAM(hyperMILLなど)の高度なツールパス戦略と相まって、形状・仕上げ精度が飛躍的に改善 。

7. 今後の展望

  • 微小・高硬度・高効率といった三大軸を横断する製品が増加。
  • AI・IoTによる切削パラメータ最適化で「工具+ソフトウェア」一体型ソリューションが本格化 。
  • 2030年代へ向け、「ナノ加工」「スマート金型加工」の制御を両立する次世代ツールが注目される。

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