ルーツは親会社の製品開発|日本の電子部品メーカーの出発点とは?

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日本の電子部品メーカーは、もともとテレビ・ラジオ・オーディオなどを製造する「セットメーカー(電子機器メーカー)」の社内部門や子会社として誕生した企業が多くあります。製品開発を支えるために必要だった“部品の内製”が、その後、独立した一大産業へと成長していったのです。

■ 親会社の要請で生まれた内製部門

戦後の復興期、日本の家電メーカー各社は電子機器の性能向上を追求する中で、必要な部品が海外から入手困難だったり、性能が不足していたりという課題に直面しました。その結果、社内で抵抗器やコンデンサ、スピーカーなどを自製するようになり、やがてそれが独立会社へと変化しました。

■ 有名企業のルーツ

たとえば、村田製作所は日本無線の製造部門から派生し、アルプスアルパインはアルプス電気として松下電器の部品供給を担っていました。ロームももともとはラジオ用抵抗器メーカーから始まり、セットメーカー向けの需要を背景に発展していきました。

■ セット開発と密接な連携で技術力を蓄積

親会社との近い関係性の中で、要求される性能やコスト、信頼性を満たすための技術開発が積み重ねられ、それが後に独立した競争力へと変わりました。この流れは、他国にない日本独自の強みの一つです。

■ 現在はグローバル供給企業へ

現在では、これらの企業は親会社との関係を超えて、世界中の顧客へ製品を供給する「グローバル部品メーカー」となっています。自社の技術を核に、車載、通信、医療など多様な分野で活躍しています。

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