材料別!被削材に応じた最適加工とは?
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切削加工の現場では、さまざまな材料(被削材)を扱います。鋼、アルミ、銅、樹脂、ステンレスなど、それぞれの材料には異なる物理的・化学的特性があり、最適な切削条件や工具の選び方も異なります。この記事では、代表的な材料別に最適な加工の考え方を解説します。
■ 鋼(一般構造用鋼・炭素鋼)
特徴: 強度が高く加工性も比較的良好。
ポイント: 超硬工具+中速・中送りが基本。切削油は冷却性重視で。
■ アルミニウム
特徴: 軽くて軟らかく、加工性は良好だが切りくずが絡みやすい。
ポイント: 高速回転が効果的。アルミ用コーティング付き工具やシャープな刃先が有効。
■ ステンレス鋼
特徴: 加工硬化しやすく、熱伝導性が低いため難削材。
ポイント: 低速・低送り+高潤滑な切削油で摩耗を抑える。チッピング対策も重要。
■ 銅・黄銅(真鍮)
特徴: 柔らかくて粘りがある銅と、切削性の良い黄銅で性質が異なる。
ポイント: 銅は切りくず処理が重要、黄銅は高精度仕上げがしやすい。
■ 樹脂(プラスチック)
特徴: 熱に弱く、溶けやすい。静電気や反りにも注意。
ポイント: 切削熱を抑えるために低回転+高送り。鋭角な工具が向いている。
まとめ:
被削材の種類によって最適な加工条件は大きく変わります。素材の特性を理解し、それに合わせた工具選定・加工条件の最適化が、トラブル回避と品質向上のカギです。