コーテッド超硬合金の選び方・使い方|コーティング技術で工具寿命を伸ばす

カテゴリーblog
この投稿をシェア twitter facebook line

近年の切削加工では、**コーティング処理を施した超硬合金工具(コーテッド超硬工具)**が主流となっています。高い耐摩耗性と熱安定性を実現し、加工速度向上や工具寿命の延長を可能にします。本記事では、代表的なコーティングの種類と選定・使用時のポイントを解説します。

1. コーテッド超硬工具のメリット

  • 耐摩耗性の向上:母材よりも硬いコーティング層で表面を保護
  • 酸化・熱安定性の向上:高温下でも性能を維持
  • 溶着防止効果:ステンレス鋼などへの溶着を抑える
  • 工具寿命の延長:再研磨サイクルが長くなることでコスト削減に貢献

2. 加工対象に合わせた選び方

  • 鋼材加工:TiN, TiAlNが標準
  • ステンレス・耐熱鋼:TiAlN, AlCrNなど高温安定性のあるPVDコート
  • 非鉄金属(アルミなど):DLCコートが低摩擦で有利
  • 断続切削や高送り:靱性があるPVD系コートがおすすめ

3. 使い方のポイント

  • コーティングは熱に強いが衝撃に弱いため、加工条件を安定させる
  • 工具の摩耗状態をコーティング剥離の有無で定期的にチェック
  • コート種類に応じて切削速度や冷却方法を調整する(ドライ加工対応品もあり)

■ まとめ

コーテッド超硬合金は、適切な種類と使用方法を選ぶことで加工効率と寿命を大きく向上させます。被削材と切削条件に合わせたコーティング選定が、成功のカギです。

お問合わせはこちら