いろいろな鋳造素材|特徴と使い分けを知ろう

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鋳造は溶かした金属を型に流し込んで形を作る技術です。その際に使われる鋳造素材は、用途や性能要求に合わせて多種多様です。ここでは代表的な鋳造素材とその特徴、使い分けのポイントを紹介します。

■ 代表的な鋳造素材と特徴

1. ねずみ鋳鉄(FC)

片状黒鉛を含む鋳鉄で、鋳造性と切削性に優れ、工作機械のベッドやエンジンブロックなどに多用されます。

2. 球状黒鉛鋳鉄(FCD)

黒鉛を球状化して強度と靭性を高めた鋳鉄。クランクシャフトやギア、上下水道管など高強度が必要な部品に最適です。

3. 白鋳鉄

黒鉛を含まず、硬くて摩耗に強いが脆い。粉砕機のライナーや耐摩耗部品に使われます。

4. 鋳鋼

鋳造用の炭素鋼で、強度と靭性に優れ、大型構造部材や高荷重部品に使われます。溶接や熱処理も可能です。

5. アルミ合金鋳物

軽量かつ耐食性が高く、自動車のホイールやエンジン部品、家電筐体など多彩に利用されます。複雑形状に対応しやすいのも特徴。

6. 銅合金鋳物(青銅・黄銅)

耐食性や導電性に優れ、ポンプやバルブ、装飾品などで使用されます。滑り性が良いため軸受にも適しています。

■ 適材適所の素材選定が鍵

鋳造素材は単に形を作るだけでなく、耐摩耗性・靭性・耐食性・コストといった条件のバランスが重要です。製品の使用環境を考慮して、適材適所の素材選定を行うことが、高品質・低コストを実現するポイントです。

まとめ

金属鋳造は、素材選びからすでに品質が決まると言っても過言ではありません。さまざまな鋳造素材の特性を理解し、最適な組み合わせで製品づくりを行いましょう。

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