切削工具の種類と役割 フライス・バイト・ドリルの違い
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機械加工に欠かせない「切削工具」には多くの種類があり、それぞれ用途や加工対象に応じて使い分けられています。本記事では代表的な3種類の工具「フライス」「バイト」「ドリル」の違いと、それぞれの役割についてわかりやすく解説します。
1. フライス(エンドミル)とは
主な用途:平面加工、溝加工、輪郭加工など
特徴:
- 回転する工具で材料を削る
- 多数の切れ刃を持ち、効率的な加工が可能
- 加工の自由度が高く、CNCマシニングセンタなどで使用
代表的な加工例:金型の外形加工、アルミ部品の溝切削など
2. バイトとは
主な用途:旋削(回転する材料に対して工具を当てる)
特徴:
- 単刃の切削工具
- 旋盤で使用され、円筒形の材料を外径・内径・端面から加工
- 工具の形状を変えることで多様な加工に対応
代表的な加工例:軸物の仕上げ、段付きシャフトの切削など
3. ドリルとは
主な用途:穴あけ
特徴:
- 中心に向かって材料を削り取り、穴をあける
- スパイラル状の溝により切りくずを排出
- 一般工作機械やボール盤、CNC機にも使用可能
代表的な加工例:ボルト穴、下穴加工など
まとめ
工具名 | 主な加工 | 使用機械 | 特徴 |
フライス | 平面・溝・輪郭 | マシニングセンタ | 多刃・高精度・高自由度 |
バイト | 外径・内径・端面 | 旋盤 | 単刃・安定性・形状自由度 |
ドリル | 穴あけ | ボール盤・MC | 中心加工・スパイラル排出 |
切削工具は、それぞれの形状と役割に応じて適切に使い分けることで、加工の品質や効率が大きく向上します。加工目的に合った工具選定を心がけましょう。